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鑑別所とは何か
少年鑑別所とは、医学・心理学・教育学・社会学その他の専門的知識に基づいて、少年の資質の鑑別を行う、法務省の施設のことをいいます。現在、各都道府県に1カ所ずつと、北海道に4カ所、東京・福岡に2カ所、計52施設が設置されています。
主に家庭裁判所から観護措置の決定によって送致された少年を、通常4週間、最大8週間収容し、専門的な調査や診断を行います。
鑑別所の役割とは
少年鑑別所では、少年が犯罪を行った原因や、今後の更生について、心理学、教育学などの専門家らが、面接や検査等(資質鑑別)と行動観察によって検討します。その結果は、鑑別結果通知書として家庭裁判所に送付され、審判での判断や少年院での指導などに考慮されます。
鑑別所での面会とは
鑑別所での面会は以下のようになっています。
付添人による面会 | 一般面会 | |
---|---|---|
日時 | 平日の昼間 事前に予約すれば、夜間・土日も可 |
平日の昼間 夜間・土日は不可 |
時間制限 | なし | 1回15分程度 |
立会い | なし | 職員の立会いあり (近親者等はなしの場合有) |
その他 | ※保護者や教師と一緒に面会する場合は、一般面会として取り扱われる。 | ※近親者、保護者その他鑑別所が必要と認める者に限り許可される。 |
少年との面会は面会用の個室で行います(警察の留置施設のようなアクリル板の仕切りはありません)。
付添人との面会では、鑑別所職員が立ち会うことはなく、時間制限もありませんが、差入れや宅下げは面会の場で直接行うことはできません。
鑑別所から少年を介抱するには
観護措置決定が出され、鑑別所に収容された少年の解放を目指すためには、①観護措置取消申立て、②観護措置決定に対する異議申立ての2つの手段をとることが考えられます。
① 観護措置取消申立て
観護措置の必要性がなく、観護措置による弊害があることを主張します。観護措置取消申立てをしても、必ずしも裁判所は応じる必要はありません。
② 観護措置決定に対する異議申立て
観護措置の必要性がなく、観護措置による弊害があることを主張します。裁判所には応答義務があり、棄却決定に対しては特別抗告を行うこともできます。